フランス語教育国内スタージュ(Stage)

2015年10月30日 22時10分 [sjllf]

2016年フランス語教育国内スタージュ募集要項

2016年フランス語教育国内スタージュ募集要項

 

                                        20151031

 
日本フランス語フランス文学会

日本フランス語教育学会

在日フランス大使館

 

 日本フランス語フランス文学会、日本フランス語教育学会、在日フランス大使館の三者は、教員養成に関する協定(2015415日承認済み)に基づき、以下の要領でフランス語教育国内スタージュを共同開催します。参加を希望される方は指示にしたがってご応募下さい。



主催:日本フランス語フランス文学会、日本フランス語教育学会、在日フランス大使館

期日:2016319日(11322日(1830(懇親会20時頃まで)

   (時間に関しては、プログラム確定後に若干の変更の可能性あり)

会場:アンスティチュ・フランセ東京(飯田橋)

   東京都新宿区市谷船河原町15JR・東京メトロ飯田橋駅徒歩5分)

目的と概要:

言語教育にかかわる分野を概観し、フランス語教授法および教育技能について基礎知識を習得する。フランス語教育の専門家を講師として、4日間の集中研修を行う。講義・演習を含めた研修内容により、参加者各自の教育活動の実情に即して改善すべき課題を明確にする。4日間すべての講座を修了した者には日本フランス語フランス文学会、日本フランス語教育学会、在日フランス大使館文化部による修了証が与えられる。

内容:学会ホームページ「スタージュ募集要項」を参照のこと。

募集人数:16名。応募者多数の場合は主催者が書類選考する。

応募資格:日本フランス語フランス文学会または日本フランス語教育学会の会員であって、現在フランス語教育にたずさわっている教員もしくは近い将来たずさわることを希望する大学院生および大学院課程修了者。

支部会のみの会員は応募不可

参加費:18,000

滞在費補助:遠隔地からの参加でホテル等に宿泊する参加者には、1泊上限5000円(最長4泊まで)の滞在費補助を行う。(出張旅費を支給されている者は除く。)

 

提出書類:(1)参加申込書、(2)履歴書(フランス語)、(3)応募者アンケートをフランス語教育国内スタージュ事務局宛てに角2封筒(A4サイズ)で郵送すること。(提出書類についてはこちらからダウンロードすることができます。)

応募期間:2015121日~201616日(必着)

応募・問い合せ:フランス語教育国内スタージュ事務局

住所:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3-9-25 日仏会館505

  日本フランス語フランス文学会気付

電話:03-3443-6671 fax03-3443-6672 E-mail : sjllf[at]jade.dti.ne.jp ([at]を@に変えてください)

 

本スタージュの修了者を対象として、2016年夏に、以下2件のフランス大使館による奨学金が予定されています。

 

1.フランスで実施される教員研修コースの受講費・宿舎費(8名)

2.日本国内で実施されるフランス語教員養成講座DUFLE (DiplômeUniversitaire de Français Langue Étrangère) を受講するための費用の一部補助

 

上記の奨学金の選抜にあたっては、前もって受講者の希望を伺います。決定後は、正当な理由なく辞退することはできません。

なお、原則として教歴のある方を優先しており、フランス大使館文化部から以下の基準が示されています。

 


Critères desélection des candidats boursiers à la formation professionnelle en France(juillet/août) et au DUFLE au Japon (fin août/début septembre)

  La sélection des stagiaires du stage deprintemps se fera collégialement entre la SJLLF, la SJDF et le Service culturelde l’Ambassade de France au Japon. Conformément aux termes de l’Accord decoopération conclu en avril 2015 entre laSJLLF, la SJDF et l’Ambassade de France (art. 3.1.2), le jury d’attributiondes bourses est composé d’un représentant de la SJLLF, d’un représentant de laSJDF et de l’attaché de coopération pour le français et responsable du pôle« français, livre,francophonie » de l’IFJ. Les bourses sont attribuées à l’issue d’unoral d’une quinzaine de minutes organisé pendant le stage deprintemps. Elles sont réparties de façon à correspondre au mieux au profil dechaque candidat vers l’un des trois stages d’approfondissement.

  Afinde sélectionner les professeurs boursiers et stagiaires (formationprofessionnelle en France durant l’été 2016), le Service culturel retiendra lescritères de sélection suivants :

*l’expérience professionnelle antérieure du professeur ;

* la participation au stage de printemps (un bref compterendu personnel de participation au stage de printemps sera demandé) ;

* un entretien de motivation avec l’Attaché linguistiquedu Service culturel de l’Ambassade de France au Japon et les secrétairesgénéraux de la SJLLF et de la SJDF ;

* leprojet personnel de formation du professeur ;

* le choix exprimépréalablement par le stagiaire (dans la mesure du possible) ;

 

  ➤ À noter que, plus qu’au niveau de français, ilsera porté une attention toute particulière au degré de nécessité d’uneformation professionelle pour le candidat.

 


<参考>

選抜人数と国外研修先: 

2006年度 14CLA (Besançon)

2007年度 10 CAVILAM (Vichy) ouCLA (Besançon)

2008年度  5 CAVILAM (Vichy) ou Institut de Touraine (Tours)

2009年度  6 CAVILAM (Vichy) ou Institut de Touraine (Tours)

2010年度 7 CLA (Besançon), 1 Université de Montréal (Québec)

2011年度 7 CLA (Besançon), 1 Université de Montréal (Québec)

2012年度 8 CLA (Besançon), 1 Université de Montréal (Québec), 3 DUFLE

2013年度 8 CLA (Besançon), 1 Université de Montréal (Québec), 2 DUFLE

2014年度 8CLA (Besançon), 1 Université de Montréal (Québec), 3DUFLE

2015年度 8 CLA (Besançon), 3 DUFLE


2016年フランス語教育国内スタージュの内容についての説明

 

このスタージュは教え始めて間もない若手の先生方だけでなく、豊かな経験を積んでこられた先生方、そして近い将来フランス語を教えることを希望する大学院生も対象としています。既に教職にある先生方には教える仕事のあり方を振り返り、問題点や解決策をとらえ直す良い機会になり、これから教職を目指す方にはフランス語を教えるメティエをよく知る機会になることでしょう。

 

具体的にスタージュでは、日本の外国語としてのフランス語教育(FLE)の教授方法や授業運営の技術について研修します。主な内容は次のようなものです。(プログラムの詳細は、12月中旬に日本フランス語フランス文学会、日本フランス語教育学会のホームページに掲載します。

       外国語教育の観点から言語習得についての理解を深める。

       クラス内での教師と学習者の関わり方について具体的に考えながら、授業の組み立て方や学習者が活発に参加する学習活動とはどのようなものか理解する。

       発音、文法、文学などの教え方について理解を深める。

       学習の結果、習得されたことをどのように評価するのか、その方法を学ぶ。

       教科書やさまざまな資料の選択基準、それらの教材を使いこなすために授業プラン作成や授業展開について考える。

 

 スタージュは、講義によって知識を得ることと、具体的な課題からディスカッションや作業をすることの組み合わせによって進めます。そして最終日にはスタジエールによる模擬授業を行います。スタージュを通じて、講義を担当する現職の教師の考えを具体的に聞くことができるだけでなく、他の参加者との意見交換をとおして互いに刺激し合い、横のつながりを作ることもできます。スタージュが終わったあとも、実践的な情報交換の場として新たなネットワークを構築できるでしょう。また、研究者としての興味と外国語の教師としての仕事のあいだをどのように関連づけていったらよいのかということについても、考えを交換することができるに違いありません。

 本年度もフランスより、外国語としてのフランス語教育(FLE)の専門家を講師として招聘する予定です。詳細が決まりましたら両学会のホームページにアップいたしますのでご覧ください。

 なお、20162月中旬から3月上旬頃に模擬授業の準備を兼ねて授業見学をしていただく予定です。

2016年スタージュ募集要項



 


過去のスタージュ

2006年3月27日 17時49分 [WEB担当]

スタッフのことば

2006

スタージュの様子
 3月23日午後3時。桜が咲き初めた東京の一角、恵比寿の日仏会館で、2006年フランス語教育国内スタージュが開幕した。日本フランス語フランス文学会、日本フランス語教育学会、フランス大使館-3つの柱に支えられた本スタージュには、様々な形でフランス語教育に携わる人々が集まった。少々緊張ムードの中に始まった自己紹介(フランス語)では、「高校教員です」「富山出身です」「大学院生です」「フランス革命が専門です」「日本語を教えていました」など、多様な受講生の横顔が垣間見られた。初日後半は本スタージュの講師も交えた討論となり、「学習者のやる気をそそるような」「生きた言語としてのフランス語を教える方法」に興味がある等、意欲的な意見が飛び交った。

 受講生の1日:3月24日-午前中は日本人講師と共にセアンスを担当したブザンソンからの招聘講師の語る教授法の歴史に聴き入り、午後の日仏講師のチーム・ティーチングについてのアトリエでは、国籍当てゲーム実践で、コザックダンスを熱演する者もあった。また、夕刻まで続いた文法の扱い方の授業では真剣な議論が交された。「ここまでの感想は?」という質問に返ってきた答えは、「内容が本当にバラエティーに富んでいて、面白いです」ということだった。それぞれの現場に即した教え方・学び方を探る鍵をここでしっかりつかみ、未来のフランス語教育の扉をあけられるようエールを送りたい。(国内スタージュ作業部会 高瀬智子 1998年志賀スタージュ参加)

招聘講師カニエさん語録

  • トルコでフランス語と教授法を教えていたとき、現地と軋轢がありました。それまで教壇に立っていたのは、多くがトルコ人と結婚したフランス人女性でした。わたしは、たとえ少しくらい訛りがあっても、きちんとした教授法を身につけたトルコ人の教員を採用するようにしたのです。」(研修2日目、スタッフとの昼食で)
  • (模擬授業直前の打ち合わせ。司会の中村公子先生、田中幸子先生と)「(もし受講生がフランス語での教案説明で立ち往生したら)、大きく息を吸うんだ、と言いましょう。」
  • 「わたしは授業の準備をせずに教室に入ったことは一度もありません。打ち明けて言うと、今でも授業の前にはいつも心臓がドキドキします。もし、いつの日か不安を感じなくなったら、わたしはこの仕事をやめようと思っています。」(研修最終日、模擬授業の講評で。文責有田)。

授業見学記
 アトリエとは、いわゆる「ワークショップ」のフランス語訳で、参加型、体験型の講習会や研究会を意味します。

 研究会という面では、近年、本学会が全国大会で企画している「ワークショップ」の形態があたるでしょう。授業形式としては、生徒を参加させる、巻き込み式の形態となるでしょう。これは生徒が受身ではなく、問題を提起し他の生徒が答え、そして実際に体験することで学習する授業です。発話がなされる場所や人物の脱=中心化という風に捉えられます。

國枝・ルロワのクラス(金曜3限)はまさにこの意味でのアトリエでした。特に、後半のルロワ氏の提起したゲーム形式による試みはそのとおりでした。というのは、生徒を立たせて席を移動させる、机を並びかえる、こうしたことが授業と脳の活性化につながるからです。

また、日本人とフランス人の教員がペアを組んで授業に臨むというのも、ある意味でこのアトリエの脱=中心的発想の延長にあると思われます。ところで、日本人教師とフランス人教師は、役割分担などせず同じことを継続していけば、おのずと相互補完的になる、という主張が授業中にあり、これが非常に印象に残っています。これから、この考えについて、ゆっくりと考えてみます。(熊本哲也語学教育委員長の感想に、有田が加筆)

2008年スタージュは、3月23日-27日に東京日仏学院(飯田橋)にて開催されました。