ハラスメントに対する取り組み
日本フランス語フランス文学会
ハラスメント防止のためのガイドライン
l ハラスメント防止宣言
日本フランス語フランス文学会は、すべての会員が個人としての人格や尊厳を尊重され、自由で主体的な研究活動を遂行することなしに学術の発展はなされえないとの考えに基づき、これを妨げるあらゆるハラスメントに反対します。
ハラスメントは、国籍、性別、社会的立場、年齢、民族、性的指向、身体的特徴など、個人の人格にかかわることがらについて他人に不快感や不利益を与え、また自らの立場や職権などを用いて、他人の自由や権利を脅かす振る舞いや言動をひろく指します。
日本フランス語フランス文学会は、セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、アカデミック・ハラスメントをはじめとするハラスメント全般の防止のための啓発活動を行い、またそうした行為が発生した場合には適切な手続きにのっとって相談・調整にあたることでその再発を防ぎ、学会を自由闊達かつ平等な言論の場とすることを宣言します。
l ハラスメントの定義と形態
1.セクシュアル・ハラスメントとは性的な言動、または性別や性的指向を理由とする差別的な言動によって、相手を不快にさせたり、尊厳を傷つけることを指します。学会活動においては次のような行為があてはまる可能性があります。
・身体的な特徴や容姿をとらえて性的な観点からからかう。
・個人の性的指向や性別自認に関して侮蔑的な発言をする。
・大会の行事や委員会などで性別役割分業を前提とした発言や要求をする。
・学会の業務に関連して、性的な嫌悪感を引き起こすような電話や手紙、メール等を発信、送付する。
・必要のない身体的な接触や接近をする。
・教育・研究上の指導や評価により相手に利益・不利益を与えうる立場にある者が、相手の意に反して性的な働きかけをする。
2.パワー・ハラスメントとは、研究・職務上優位な立場にある者がその力関係を濫用して個人の研究環境を悪化させたり、精神的な苦痛を与えたりすることを指します。学会活動においては次のような行為があてはまる可能性があります。
・相手の望まない役職を強要したり、正当な理由なく着任を妨害したりする。
・学会の業務に関連して、本来の業務には含まれない仕事の分担を命じたり、過大な量の仕事を課したりする。
・学会内での業務の遂行において必要な情報を意図的に伝えない。
3.アカデミック・ハラスメントとは、教育・研究面で優位な立場にある者が、適切な範囲を超えた言動や指導によって個人の研究環境を悪化させることを指します。学会活動においては次のような行為があてはまる可能性があります。
・優位な立場にある者が、不当に他の者の研究発表の機会を制限したり、必要な経費の支出を認めなかったりする。
・自身の学会での研究活動への参加や協力を強要し、相手に精神的な苦痛を与える。
・業績や論文を評価する立場にある者が、正当な理由なく差別的な評価を与えたり、学会に関連する賞への推薦を妨げたりする。
・特定の個人の業績や論文について、他人の前で意図的に貶めるような発言をする。
l ガイドラインの適用範囲
このガイドラインは以下のような学会(本会・支部)の管理下において行われる活動*に限り、原則として会員同士の間に生じたハラスメントについて適用しますが、会員と会員以外の人や組織との間で生じたハラスメントについても準用します。なお、ガイドライン発効以前の案件についての遡及適用は行いません。
*全国大会(春季大会・秋季大会)ならびに支部大会開催にかかわる活動(研究発表会、懇親会、総会、ワークショップ、シンポジウム、講演会等)。事務局、委員会、常任幹事会、幹事会、役員会の活動。
2025年6月1日制定